猫の事務所
可愛さ溢れるタイトルだが、猫が好きな方は、いい意味で騙されてほしい。
あまり使わない電子書籍でダウンロードした一冊。脳内で、あの小さい手で書類整理やら、書類作成する姿を想像しながら、画面をタップした。
憧れの事務所で、働くかま猫が同じ職場仲間に虐められる。もうそれだけで、想像と遥かに違いが生じ、フリーズ。
猫の事務所と文字を聞いたり見たら、猫の恩返しを連想させたから、一旦ページをめくる手を止め、読む前の自分を恥ずかしく思い、責めた。次にページをめくる時は、想像していたものは、頭からなくなっていました。
寒さから、かまどで寝るため、体は煤で汚れ、それを周りの猫が嫌う。
自分も、いじめられた経験がありますが、家柄や身なり、所持品など、きっかけは何でもよかったのかも知れない。
小説の黒猫のように、支えてくれる存在や、かま猫と同じかま猫の期待や応援があるのは、心強いだろう。
かま猫が、頑張れたのは、自分を見出した黒猫でも、応援してくれる同じかま猫と、仕事への生きがいがあった。
それすら取られてしまう。
いじめ側は、泣いたりしたら何故笑えるんだろうと、いつも思う。
胸が痛まないのか。
麻痺してしまうのか。
いじめ側にも、事情があるなんてたまに聞くけど、自分がいじめの対象にされてしまうから、いじめていた。とか。
いじめがらニュースに取り上げられたら、加害者を叩く。叩かれる事をしたかからだ。そして、家や個人情報を流され特定される。
何回か、家や個人情報が、流されているのを見て、加害者がどっちかわからなくなるんです。
いじめや差別を深く考えるけど、絶対やっては駄目としか出ない自分が情けないと思う。
特徴的なラストは、草稿の段階では「みんなみんなあはれです。かあいさうです。かあいさう、かあいさう。」となっており、発表版とは大きく異なっている。
何で、こんなに変わったのか。
不思議。
- 作者: 宮沢賢治
- 発売日: 2012/09/27
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログ (1件) を見る